やぁ皆。今日はバレンタインデーだね。
毎年この季節になると、街もSNSも甘い話題で持ち切りだ。
……皆が皆甘い時間を過ごせるとは限らないがね。
私かい?私はまぁ…その…内緒だ。別に強がりなんかじゃあないぞ。勝手な推測を立てないように。
さて、当ブログの次回投稿は本来明日の予定だったのだが、今日2月14日のバレンタインデーに合わせて……というか思い出して綴っている。
今回紹介するのはゴディバの伝説。甘いチョコレートの話を期待している読者諸君には申し訳ないが、バレンタインの象徴であるチョコレートブランドの名前の元となった女性の話をしようと思う。
興味があれば是非一読してほしい。
領民への愛の心から生まれた伝説
時は11世紀のイングランド。
英国伯レオフリックとその妻ゴダイヴァは、王から治世を任される領主として懸命に働いていた。
慈愛の心を持った二人は初めこそ領民からの支持を得ていたものの、日々の出世競争を繰り返す内にレオフリックの内側で野心が燃えた。
レオフリックは王への上納を増やすため、領民に多額の税を要求するようになる。
突然のレオフリックの変わりように驚いた領民達であったが、命令には逆らえず苦しい日々を送ることになる。
これを見かねたゴダイヴァ夫人。「民が苦しんでいる。重税を課すのをやめて」と主張するものの、レオフリックは聞き入れず、それどころかさらに多くの税を要求する。
それでもめげないゴダイヴァの毎日のように続く説得に苛立ちを覚えたレオフリックは、とある条件をゴダイヴァに突き付ける。
『お前が裸で馬に跨り、昼間の町を一周できたなら重税を課すのをやめてやろう!』
……本気の一言ではなかった。プライドの高い自分の妻がそんなことをできるはずがない。そう思ったレオフリックの拒否表れだった。
しかし彼女は言い放つ。『それをすれば重税を取り下げてもらえるのですね?』……と。
この噂は瞬く間に町中へと広まった。話を聞いていた兵から兵へ、兵から民へ、民から民へと伝染したのだ。
「美しいゴダイヴァ夫人が裸で町を闊歩する。民のために、自分たちのために」
当日、ゴダイヴァは二人の供を引き連れて城門から外へ出た。
約束通り馬に跨り、一糸纏わぬ己の身体を、振りほどいた自身の髪でできる限り隠しつつ、意を決して歩みを進めた。
しかしここで奇跡が起きる。
町には誰もいなかったのだ。本来何百といるはずの領民全員の姿が一つとして見当たらない。それは異様な光景だったことだろう。
ここには心優しき真実がある。領民を思いやったゴダイヴァと同じように、領民もまたゴダイヴァを思いやったのだ。
「ゴダイヴァ夫人が町を歩いている間、決して外を見ないこと」その誓いを領民の誰もが固く心に刻んだことで、遂にゴダイヴァは誰にも裸を見られることなく町を一周して見せた。
やり遂げたゴダイヴァを迎えたレオフリックはこの出来事に大きな感動を覚えたという。ゴダイヴァと領民の双方が互いを思いやることで生まれたこの結果を「奇跡」とし、約束通り重税を取り下げた。
因みに、ゴダイヴァ夫人が町を歩いているとき、実はたった一人だけ、それを覗き見た男がいるとされている。その男はトムといい、バレた挙句に命で償うことになったとかなんとか。
それ以降「ピーピング・トム」といえば覗き男の代名詞となったとか。
現在のゴディバ
ゴダイヴァ夫人の伝説は史実ではない……とされている。
領主レオフリックは存在したがゴダイヴァという妻がいたという文献はどこにもないのだ。史実とフィクションを合わせた物語だというのが現時点での見解だという。
しかし彼女の伝説は舞台となったコヴェントリーでは今なお語り継がれており、今を生きる人々へのメッセージ性を秘めている。
強い意思と思いやりの心が悪しきを正すという物語は現代の価値観にも通づるし、日本に生きる上では「税金」とかかわらないなんて不可能だろう。
勿論税金は必要な物ではあるが、それが何に使われているのかはよく見極めておく必要がある。
ゴディバ伝説の領民だって、もしも重税が自分たちの身を守るために絶対に必要な物に使われていたのであれば、文句は出なかったことだろう。
税が悪だとされたのは、あくまで誰かの利権のために利用されてしまった故だ。
日本はどうだとか、アメリカはなんだとか、そんな違いはどうでもいい。大切なのは自分が知っておくことにあると思う。
興味の湧きずらい難しい話ではあると思うが、関わってみることでしか見えてこない物もあるだろう。
特にビジネス思考を持ってしまっているサラリーマンにとっては、税金の法則というのは目から鱗な内容になっていると思うため、一度調べてみると面白いと思う。
おそらくは、「無駄金」というポイントに発見があるはずだ。
チョコレートって美味しいよね!
私からは以上だ。
ここまで書いてきてなんではあるが、今日はバレンタインデー。
難しい事を考えるより感情的に動いた方が美徳とされる日でもある。
チョコレート好きな私としても、色々な種類のチョコが発売されるこの時期は特別だ。
美味しそうなチョコを物色するのは楽しいものだよ。……例え相手がいなかったとしてもね。
最後にチョコレートブランド「ゴディバ」の公式HPに掲載されている創設者の思いにつて引用し、締めくくりとさせていただくとしよう。
ここまで読んでいただいたことに深い感謝を。
ゴディバの創始者ジョセフ・ドラップスと妻ガブリエルは、レディ・ゴディバの勇気と深い愛に感銘し、1926年ベルギーに誕生した自らのブランドに「ゴディバ」の名を冠しました。以来、ゴディバはその愛の精神をチョコレートに込め続けています。味わう人すべてを幸せで満たす芳醇な味わいは、人を思いやる深い愛を伝えます。ゴディバのチョコレートを味わうひととき…それは愛に満ちた時間です。
引用元:GODIVA公式HP https://www.godiva.co.jp/about/episode.html
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