児童文庫紹介②ドラゴンラージャ

本の紹介
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今回おススメする一冊はイ・ヨンド著『ドラゴンラージャ』だ。

1冊あたり約400ページという厚さで全12巻。
ハリーポッターを超える超長編小説だ。

私がドラゴンラージャを読んだのは中学生の時。
当時はまだ連載途中であった本書だが、発売日を心待ちにしていたのを覚えている。

数ある小説読んできた私だが、本書を読んだ中学時代に感じた感動を超える作品にであったことは未だない。(思い出補正?)

そんな私のイチオシの一冊。
本気の紹介を是非とも聞いていってくれ!

①あらすじ

舞台は剣と魔法のファンタジー世界。
人間、エルフ、ドワーフとファンタジーと言えば欠かせない多種多様な種族が存在する王国の物語だ。

今でこそ「ライトノベル」という形で飽和している系統だが、この時代はそこまでではなかったのだ。
(ラノベとは比べ物にならない程、綿密に設定と時代背景が練られているのだが…。)

魔法使いの老人との出会い

主人公の少年「フチ・ネトバル」はバイサス王国の西の端にあるヘルタント領地に住まう17歳。
将来は父親と同じロウソク職人になるべく過ごしていたが、ある日「タイバーン」と言う名の老いた魔法使いに出会う。

ひょんな事からタイバーンの仕事を手伝うことになったフチは、OPG(オーガ・パワー・ガンドレット)という手袋を譲り受ける。

※『OPGとは』
身につけた者に現存するモンスターである「オーガ」の腕力を付与するアイテム。
この世界のオーガは人間の最強クラスの戦士であっても倒せない程の圧倒的な存在。

アムルタットとカッセルプライム

フチの住む領地近くでは「アムルタット」と言う名のブラックドラゴンが猛威を振るっていた。

そのため国はアムルタット討伐のために王国お抱えのホワイトドラゴンである「カッセルプライム」をアムルタット討伐に差し向ける。

期待を胸にカッセルプライムと共に行く討伐隊を編成する領民達であったが、結果は惨敗。
カッセルプライムは死に、討伐に赴いた幾人もの領民が囚われてしまう。

※ドラゴン
ドラゴンラージャ世界のドラゴンは100m近い巨体を持った人智を超えた存在。
知能も人間よりも遥かに高く、炎の息吹を吐き、言語や高度な魔法を操る。
高度な知能を持つアムルタットは人質を取って身代金を要求した。

王国へ報告の旅

かくして敗北と身代金の準備のために王国へと伝令を送ることとなった。

それに選ばれたのが主人公の「フチ」とその友人で警備兵隊長の「サンソン」、そして使節団長に抜擢された切れ者「カール」の三名だ。

フチには「ジェミニ」と言う名の許嫁がいたため、領地を離れることを躊躇したのだが、人質にされた人々の中にフチの父親がいたために名乗りを上げた。

こうして全12巻と続く雄大な物語が始まったのだ。

②個性豊かなキャラクターたち

この物語の引き込まれるポイントとして、個性豊かなキャラクターたちの掛け合いがある。

というのもドラゴンラージャの旅は最初こそ3人であるものの、巻数を追うごとに一人、また一人と仲間が増えていく。
しかもその全てに濃い背景が用意されており、物語が進むごとに深まる謎と明かされていく過去が交差して意外な展開を見せていく。

※例えるならばワンピースのような感じだ。
私自身ちょうどワンピース世代でもあるため、のめり込んだのかもしれない。

余談だが中学時代の私のイチオシは「イルリル・セレニアル」と言う名の女性エルフだ。
そのカッコよさは今でも記憶に焼き付いており、私の中で「エルフ族」といえばまず真っ先に彼女を思い出す。

③王道だが先が知りたくなるストーリー展開

ドラゴン、エルフ、魔法とくれば物語の舞台を想像するのは難しくないだろう。
しかしドラゴンラージャで展開されるストーリーは単純なものではない。

ネタバレを避けるために深くは話せないが、「ハンドレイク」という古代の英雄をめぐる物語が次から次へと謎を呼び、この物語のタイトルである『ドラゴンラージャ』と密接に関わってくる。

※ドラゴンラージャ
ドラゴンと心を通わせる人間。
王国から派遣されたホワイトドラゴン「カッセルプライム」も幼い少年のドラゴンラージャが傍についていた。
近隣を荒らすブラックドラゴン「アムルタット」はドラゴンラージャのいない野良のドラゴン。

1話の最初にあった話が旅の途中で謎に変化し、12話の最後で明かされるなど全ての物語に無駄が一切ない。
「引き付けすぎ」と思わせられることもない。決してあきない。

※数々の格言
ドラゴンラージャにはめちゃくちゃカッコいい格言が多数登場する。
中学時代の私の心をくすぐるようなものから今読んでも「うーむ」と思わせられる内容まで幅広いが、きっとあなたにとっても「面白い」と感じられる一言が存在することだろう。

〇魔法の秋

物語の紹介はこの辺りで終わるとしよう。
少なくともここまで読んでくれた読者諸君であればきっと面白いと思ってくれる作品のはずだ。
最後は、ドラゴンラージャの用語である「魔法の秋」について解説して締め括りとしよう。

※魔法の秋
一生忘れられないあらゆる出来事が起こる秋のこと。
自身の魔法の秋を自覚した者はその期間に偉業を成し遂げる。

ドラゴンラージャは主人公たちの魔法の秋の物語。

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