旅行業から異業種への転職③面接官も結局は人

たまの哲学
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とりあえず内定を得られました。

明らかに最初期よりも面接慣れしたせいか、何を質問されても大抵答えられるようになったので、その中で感じたポイントについてお話します。

重要なのは営業の本質

正直なところ、旅行業だからなんだということはありません。

営業の本質的な価値を理解できればどの業界へ行こうとも動機は似通ってきます。

「お客様の課題を解決すること」

この一言が全てです。

この理由を自身の体験談と照らし合わせていかに説明できるかが勝敗をわけます。

転職の場合、新卒と違って即戦力を求められますので、

「仕事に対する姿勢や考え方」

といった点をPRしなければ面接官には響かないようです。

エージェントたま
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特に20代後半からは質問が厳しくなっていく傾向にあるみたい。

数字としての結果が出ていなければダメなのか?

現職の旅行会社にて、私は数字としての結果をほとんど残しておりません。

よく見る「3年連続計画達成!社内MVP!」などといった見栄えの良い成績などありませんでしたし、寧ろ5年間の間で計画を達成できたのは1年だけでした。

しかし、面接官が見ている部分は単純な結果だけではないようです。

もちろん結果があれば興味を持たせることはできると思います。しかし、どんなに素晴らしい成績を持っていたとしても、それを裏付けるロジカルや姿勢を説明できなければ嘘だと思われる可能性すらあります。

反対にキッチリと説明ができたなら「この人はしっかりやっていたけど、会社が無茶な目標を押し付けていたんだな。」と解釈されたりもします。

「運がいいだけの人もいるし、運が悪いだけの人もいる」という事実は、面接官だって考慮しているわけです。

エージェントたま
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運も実力の内というのはある意味本当だけど、過去に運が良かったからってこれから別の会社でもいいとは限らないからね。

人材業界の面接は厳しいがためになる

日頃から人を売りにしているためか、人材業界の面接では人の根幹に関わる質問をされることがあります。

「自身の人生観を教えてください。」

……ここまで直接的な質問をされたことはありませんが、自身の人生における経験や思慮の深さを推し量るような質問が多々出てきます。

私の場合、学生時代の「部活動」が人格形成の大部分を占めていたために、聞かれた質問の8割が部活動のことだったりもしました。

ただし、「その時の経験や教訓を現在の仕事でどう生かしているのか?」であったり、

「その経験を経て人との関り方にどういった変化が起きたか?」

なども質問されたため、「自己分析」を相当にやっていなければ、対策しても突破できない内容であったと思います。

しかしある意味「人材業界の面接ができれば他業界の面接は余裕」とも言えるので、一度受けてみる価値はあるでしょう。

エージェントたま
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特に大手の人材業界は深堀してくる傾向にあったよ。

私の志望動機

「商品の先にある経験やヴィジョンを販売したい」

というのが最終的な私の志望動機でした。

これはおそらく有形商材の考え方とは異なる「無形商材だからこそ」の考え方ともいえます。

〇有形商材の営業(私見)

  • 商品の価値や付加価値を説明する。
  • お客様から課題を聞き出し、それを商品によって解決できないか考える。
  • この商品がお客様にどんなメリットをもたらすかを説明する。
  • 世間話などによって信用を得る

〇無形商材の営業(私見)

  • お客様から課題を聞き出し、それを解決できないか考える。
  • 世間話によって趣味趣向を聞き出し、信頼感を得るとともにその趣味に沿った商材を作り上げる。
  • 商品そのものではなく、自分がもたらすことのできるサービスの先に待っているヴィジョンの想像を手助けする。

つまり、「商品そのものではなく、未来を武器にする」というものです。

エージェントたま
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無形の方が有形よりも「コンサルタント」に近い営業になると思う。

旅行業は未来の経験を売る仕事

前述した志望動機は、オーダーメイド型の旅行商品を販売していた方であれば、全員に当てはまるかと思います。

私の場合は「旅行」と「野球」という、

どちらも「経験部分」を宝としている過去がありましたので、

これから先の志望動機もそれに順じたものとなりました。

エージェントたま
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正直なところ筆者の場合、幾つか面接をうけていく過程で自己分析を進めていったから、最初は適当なことを答えてたけどね。(矛盾してたかもな~)

面接官によって異なる「適応力の定義」

あえて難しい質問をすることで「適応力や対応力を推し量る」ということをする面接官がいます。

特にこれは前述した人材業界で多いのですが、

実はこれには落とし穴があったりします。

何故なら「求めている答えが全く違う可能性」があるからです。

以下実際に面接官に言われた内容2種です。

面接官①

  • 難しい質問にもハッキリと答えていただきました。深い分析と対応力が感じられました。

面接官②

  • 本当は『わからないので後日お調べしてきます』という言葉が欲しかった。だからこそあえて答えられないような質問をしたが、それなりに答えられてしまいました。わからないことはわからないと言っていただいた方が良かったです。

「なんじゃそらゃ!」……と正直思いました。

これは完全に罠ですので見破るのは難しいと思います。

基本的には①の方が多かったですが、②の考え方も「誠実さ」という面から見れば間違ってはいないので、本当にわからない質問が来たときは「申し訳ないのですがお答えできません」と返してもいいのかもしれません。

エージェントたま
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他にも「えっ!その話をそう受け取るの!?」というような解釈をする方がいるので、面接で落ちたからといっても、必ずしも自分が悪いとは限らないと思う。

実際他の面接では好印象だった時もあるし。

面接だけを考えたなら企業分析よりも自己分析の方が大事

もちろん何も知らないというわけにはいきませんが、

「企業分析はそこそこで大丈夫」だと思います。

企業側からしても「入社してもいない企業のことなんてそこまでわかっていない」と考えている方々が多いのでしょう。

結局のところ「良く知っている自分自身の事をハッキリと説明できるか」

という部分を重点的に見られていたように思います。

〇最終的に私が考えていたこと3点

  • 自分の過去に興味を持たせるような話をしてやろう
  • 人とは違った考え方を提示してやろう
  • 事業内容の詳細は面接中に質問してやろう

旅行業界は辛い状況だけど落ち着いて

状況の過酷さはわかっています。私自身業界の未来を諦めたために転職活動へ踏み切った身ですから。

しかし「すぐさま転職しなければならない。転職するにはこの方法が正しい。」と視野を狭めない方が良いかとも思います。

理由は「何か一つのことを正しいと決めつけてしまうと、それが達成できなかったときに自虐的な感情に苛まれることになる」からです。

「能力が低いダメな奴」というレッテルを張ってしまっては動くことすらできなくなってしまいます。

寧ろ「能力が低いということを理解できている」という分だけ人より進んでいる可能性すらあると思います。

世の中「結果が出ていない奴は努力が足りないから」と自身の物差しでしか世界を図れない方々が沢山いる現状においては、ソクラテスの「無知の知」は確かな考え方の一つだとも思います。

最近では、マイケル・サンデルという学者が「能力主義は正義か」という興味深い本を出したので、そういった本を読んでみるのもいいかもしれません。

コロナ禍の旅行業界を経験した人間として、同じ境遇を持つ皆様の幸福を願っています。

エージェントたま
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頑張ることが正しいかはわからないけれど、自ら選択をするということだけは絶対に必要になると思うから、最善だと思える手を尽くした方がいいと思う。

……どうあっても後悔はすることになるだろうけどね。

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