ロバート・ムガベ「ハイパーインフレ」
ムガベは2019年までジンバブエの大統領として君臨していた独裁者だ。
ジンバブエの平均死亡率を34歳にし、失業率を94%まで落とした実績を生み出している。
国民の6%を除いてニート……だと?
当初ムガベは優秀な人間として称えられており、ジンバブエをイギリスから独立させた英雄でもあった。
大統領に任命された後も、アフリカ最高の支持率と乳児死亡率を達成し、アフリカ最大の先進国とまで呼ばれていた。
また、今まで自分たちを苦しめてきた白人にも寛容で、黒人と同様の教育を受けさせたことで各国からも絶賛される大統領であったことは間違いない。
しかし、
2000年に入ると方針が変わり、全ての白人から土地を奪い、全ての外資企業に多額の税金を要求した。
この時点から「ムガベ影武者説」が唱えられています。
それによって全ての外国人と外資系企業がなくなり不景気になると、
「国民に買わせろ」と無理でも売って無理でも買えという政策を打ち出した。
当然のように需要と供給のバランスが崩れ去ったジンバブエではインフレが発生し、物価が軒並み高騰してしまう。
「なら安く売ればいい」ということで無理やり安くさせる政策を打ち出す。
そうして利益を得ることができなくなった企業は倒産し、雇用も減少したためにお金が流通しなくなる。
極めつけは「ならお金を作ろう」ということでお金を発行しまくる政策を打ち出した。
そしてハイパーインフレとなったジンバブエは
「インフレ率2億3100万%」(2008年頃)を記録した。
「1兆ジンバブエドル程度じゃあパンも買えないよ!」……という国民の悲痛な叫び。
お金の価値が無いも同然だから物々交換が主流になっていたらしい。
単純に1兆円でパンも買えなくなる世界を想像したら震えたわ。
金正恩「ミサイルマン」
日本では知名度の高い北朝鮮の独裁者「金正恩」。
実は母親は大阪生まれの朝鮮人(日本名はあゆみ)であり、その影響によって金正恩も日本文化や寿司を好む。
実は本人も日本で育ったんだ。
1996年にスイスに留学すると「朝鮮語、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語」を理解できるようになったらしい。
バスケや日本の漫画が好きで、集団の中ではリーダーシップを発揮するようないわゆる「陽キャ」であったそうだ。
話せたとは言っていない「理解できる」……ということだね。それでも本当ならスゴイけど。
ただし「私は選ばれし者だ」と周囲に公言していたことで気味悪がる人間もいたという。
中二病で草。
帰国後は金日成総合大学にて情報工学と砲兵指揮を選考した。
と、これ以外の情報は世界には開示されていない。
金正恩には二人の兄弟がいたが、一人は政治に興味がなく、一人はホルモン過多によって男性にして乳房があるという理由で後継者争いから外されたために指導者となった。
以降はニュースで報道されている通りだ。
北朝鮮3代目指導者としてミサイルを撃ちまくっている。
一応北朝鮮が武力を追い求めるのには理由があるから、必ずしも「バカだから」で括れる話ではなかったりする。背景と思惑を知れば、核ミサイルに執着する理由も見えてくるよ。
アレクサンドル・ルカシェンコ「欧州最後の独裁者」
ルカシェンコは欧州最後の独裁国家ベラルーシの大統領だ。
ベラルーシ
- 「ベラ」は「白い」、「ルーシ」は「ロシア」という意味であるため「白ロシア」という。
- ロシア、ポーランド、バルト三国、ウクライナと隣接した場所に位置している。
- 東側陣営であるため、ロシアにとっての重要なバッファーゾーン。
- 第二次世界大戦で国民の20~30%の死者が出る。
- チェルノブイリ原発事故によって、国土の20%が立ち入り禁止区域になっている。
ルカシェンコは大戦後の経済を立ち直らせるために任命された戦後初の大統領であり、1992年~現在まで大統領を続けている人物だ。
ルカシェンコも他独裁者と同じく「最初は良かった」タイプだったが、後任の大統領を任命する時期になると「同じ人物が連続して大統領になれる」法律を制定して独裁者となった。
以降選挙に勝ち続けることで大統領の地位を守っている。
選挙で勝ち続けているってことは人気はあるってこと?
いいや。憲法を好きかってに変える人間が好かれるわけないからね。
明らかに選挙内容改ざんしているし、対立候補を国外追放にしたりしてるしね。
※ルカシェンコだけ見出しがわかれます。
選挙の改ざんと現在のデモについて
現在のベラルーシでは「選挙やり直せデモ」が巻き起こっている。
戦後から続くルカシェンコへの不満が爆発したことで発生したわけだが、今回はその発端となった事件を紹介しよう。
まず大前提として、
大統領選挙を行った時のルカシェンコの投票率は80%。
対してイギリスの調査による支持率は3%と開きが大きいという点。
大きいなんてもんじゃないよ。ほぼ嘘じゃないか!
さらに近年のコロナ発生時になんの対策も打たずにルカシェンコ本人はアイスホッケーを楽しみ続けた点。
「アイスホッケー場にはコロナが見えないからない!」とレポーターに断言し、その後自身がコロナに感染した。
ギャグかな?
そして極めつけは今回の選挙内容の改ざんだ。
選挙前は圧倒的支持率(70%以上)を得ていた対立候補の「スヴァトリャーナ」が、実際の選挙になると10%しか票を得られず、
対するルカシェンコは例年同様に80%の票を獲得した。
〇スヴァトリャーナ・ツイハノースカヤ
教師兼通訳兼インフルエンサー。
公約「ルカシェンコを引き釣り降ろし、当選後辞任して選挙をやり直す」
現在ルカシェンコによって国外追放中。
前日まで誰もがスヴァトリャーナに投票すると言いながら、当日だけはルカシェンコに入れるという……。
公然と不正しすぎだろ。もうちょっと隠せよ。
「スヴァトリャーナ・ツイハノースカ」……って発音これでいいのかな?
独裁者国家はなくならない
日本人の感覚で言えば「独裁は悪い」となる場合が多いだろう。
しかし、現実では他国の思惑などが重なり合っているために指示されることも大いにあるのだ。
それに「有能な人間が行う独裁国家は天国」と言われることもあるため、一概に「民主主義の方が優れている」とは言えないという見方もある。
実際に「最初期のムガベ」であったり、以前までリビアを支配していた「カダフィー大佐」であったりは、国と国民のためになる政策を次々と打ち出していた。
リビアのカダフィー大佐は「アメリカにとって都合が悪かった」から悪者に仕立て上げられたけどね。
ただやはり、一度権力を手に入れると人は欲に溺れてしまうのかもしれない。
なにせ国民からの尊敬以外のなにもかもを手に入れられるのだ。それに中には、そんな権力者に憧れる者がいるのも事実。手放しがたいのだろう。
今回の記事を読んでいただいた読者の方に一つだけ覚えていてほしいのは
「独裁国家があるところには、世界の思惑がひしめいている」
ということだ。
そしてそこには高確率でアメリカ、中国、ロシア、EUの影がある。
今後世界情勢を見ていく中で非常に重要なポイントにもなってくるため、注意してみていてほしい。
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