7月のPSプラス配信ゲーム「プレイグテイルイノセンス」(PS5版)をクリアしました。
本作品は中世のアドベンチャーゲーム……となっていますが、正直ホラーゲームといった方が正しい作品でした。
本記事では個人的な評価から、作品の特徴と流れを記載していますので、興味のある方はぜひとも参考にしてください。
総合評価(5段階)
- 映像 ☆☆☆☆
- ストーリー ☆☆☆
- アクション ☆☆
- ホラー ☆☆☆
PS5で魅せる映像美
元々はPS4の作品であるプレイグテイルイノセンスであるが、本作品の映像に文句をつける人間はそういないでしょう。
もちろん荒い箇所が全くの0というわけではないものの、全体的にはキレイで細かく作られていました。特に群がるネズミの描写などは恐怖心を掻き立てられることになりました。ただそれはPS4時点ですでに十二分に発揮されていた部分でもあったため、PS5になったからと言って大きく印象が変わることはありませんでした。
※ただし、非常に残酷な描写の多いゲームであるため、美麗であることがそれを際立たせており、耐性がない方がプレイすればトラウマになる可能性もあるでしょう。
最初からPS5作品として制作していたら☆5になっていたかも。
美しくも気味の悪いストーリー
本作の目玉となるのは間違いなくストーリー部分です。しかしその物語の内容や描写は「人を選ぶ」ものになっていました。
まず初めに断言するなら「ネズミが心底嫌い」という方には絶対におススメできない作品です。もしもこれに該当する方がいらっしゃるようでしたら、トラウマを抱える前にそっとこの記事とプレイグテイルという作品名を記憶から消し去ることを推奨します。
しかし安心してください。「死、恐怖、血、別れ、気味の悪さ、残虐性」そういったものに、ある種の美しさを感じることができる稀有な方であればきっと気に入るに間違いありません。
それこそ、作家「宮部みゆき」さんのおどろおどろしい作品や、漫画「ベルセルク」などに心を動かされる方々にとっては一見の価値はあることでしょう。ゲーム「ブラッドボーン」をゲームとして以上に考察対象として楽しんでいる層にとっても同様におススメできます。
しかし正直に言えば、ベルセルク程の深みが感じられる作品ではなかったので、物語に呑まれるような気分は味わえませんでした。
ぼく個人としては面白かったよ。
続編も作れそうな終わり方だったから、でたら買うかもしれないね。
アドベンチャーゲームの中では濃いアクション要素
プレイグテイルイノセンスは、アドベンチャーの側面が非常に強い作品であるため、ゲームというよりは映画を見ている感覚に陥る作品の一種です。
同じアドベンチャー系作品では「デトロイトヒューマン」が記憶に新しいところですが、中でも本作に最も近い作品は「ラスト・オブ・アス」です。
以下に両作品の特徴を記載しますので、参考にしてください。
〇デトロイトヒューマン系統
デトロイトヒューマンは「QTE」と呼ばれる要素がメインの作品です。
QTEとはイベント映像の最中に適応するボタンを押すことで展開の流れが変わるシステムであり、それによって今後の展開が大きく変わったりします。また、デトロイトヒューマンの場合は選択によってエンディングが分岐するという要素もあります。
〇ラストオブアス系統
ラストオブアスはアクション要素を孕んだアドベンチャーゲームです。攻撃のための照準を合わせたり、ステルスを駆使してプレイヤーが能動的に動いたりするといった要素があり、必ずしも決められた動きによってクリアするゲームではありません。
激しく動く要素こそ少ないものの、ミスをすれば呆気なくゲームオーバーになってしまうことも多々あります。
プレイグテイルイノセンスは完全にラストオブアス系統の作品です。操作性やゲーム性はほぼ同じと言っても過言ではないでしょう。
但し、アドベンチャーが主であるゲームであるため仕方がないことですが、アクション自体はさして面白いものではありませんでした。
操作性も良くはなかったため、途中キャラが動かなくなって殺されてしまうと言ったことも少ないですがありました。
因みに上記3作品の中で筆者が最もハマったのは「ラストオブアス」です。無印の。
アドベンチャーより押し出されていたホラー
前半から中盤にかけて主人公勢力はほぼ無力です。
対抗手段もほとんどないため、敵に発見されれば簡単にゲームオーバーとなってしまいます。
常にステルスを心掛けつつ、死と隣り合わせの状況で慎重に進んでいく……完全にホラーです。
また、魔法もなさそうな現実的な世界において明らかにおかしな現象が存在するため、その得体の知れなさが恐怖と嫌悪感を演出し、ホラー要素に拍車をかけます。
この得体の知れない部分を詳しく話すとネタバレになってしまうためさけますが、判断を遅らせれば「その何かに食われてしまう」という危機感と、「その何かとは何なのか?どうして襲って来るのか?」などの考察を楽しむことができれば、非常に面白いゲームになると思います。
といってもガチのホラー作品と比べると全然怖くないから、ホラー耐性のない人でもできると思うよ。
ただし、血や残虐描写に対する耐性は必要。これだけは言っとく。
まとめ《適度に楽しめるアドベンチャーホラー》
- 良質な映像
- 人を選ぶストーリー
- アドベンチャーにしてはよくできたアクション要素
- 前半部分はほぼホラーゲーム
以上4要素を理解した上で購入した方が良いでしょう。
スゴく評価の高いゲーム……とは言えませんが、少なくともゲーム飽き性の筆者が最後までプレイできたという点で、
「ある程度プレイヤーを引き込むストーリー展開」であったのは間違いないと思います。
PSプラス配信時にダウンロードだけしてまだプレイしていない方。また、持っていない方であったとしても値段は安めのゲームですので、興味があれば是非プレイしてみてください。
PS4版でも大きな変化はないと思いますので、わざわざPS5を手に入れてからと考える必要はないかと思います。
何度も言うけど、「ネズミがダメ」という方は手を出しちゃダメだよ。
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