アメリカの訴訟件数は世界一!!
アメリカが訴訟大国だと言われていることをご存じでしょうか?
アメリカの毎年の訴訟件数は世界一位。
それは単純に人口が多いからという理由だけではなく、人口対比からみても圧倒的な数字を叩き出しています。
とりあえず訴訟しておこうの精神
アメリカは訴訟した側に殆どデメリットはありません。
反対にもしも勝訴できたならお金がもらえると考える人が多く存在します。
今回はその中でも思わず「あり得ない!?」と口に出してしまうようなとんでも事例を紹介します。
訴訟と言えばマクドナルド
皆さんご存じマクドナルド。
アメリカではどういうことか、ほぼ毎日のようにマクドナルドに対して裁判を起こす人々がいます。
本記事がマクドナルドの訴訟事例紹介のみで成り立ってしまう程度には、沢山のあり得ない訴訟を起こされているということです。
事例①クォーターパウンダーのチーズ事件
2018年。
フロリダ州のマクドナルドにて、男女二人組が「クォーターパウンダー」をチーズ抜きで注文したにも関わらず、チーズが入ったままのクォーターパウンダーを出され、料金も同額で請求されました。
なるほど。注文通り出せなかったのは店側のミスだったね。
これに激怒した二人は「頼んでもいないチーズを無理やり受け取らせた挙句、チーズの分の代金も請求額から差し引かなかった。」という理由でマクドナルドを訴えます。
要求金額は500万ドル(約5億4千万円)
チーズで5億かよ!?
弁護側の理屈
弁護側は「マクドナルドには元々『チーズ入り』と『チーズ入りではない』クォーターパウンダーが存在したため、チーズは追加素材だとみなすことができる。つまり、チーズ代金の支払いを求めるのは間違っている」との見解を示した。
マクドナルド側の理屈
「そもそも法的価値のない訴えだ。クォーターパウンダーは基本チーズ入りの物であり、あくまで客の要望に合わせて対応しているに過ぎない。」という主張した。
また価格についてはココのフランチャイズ店が設定しているともコメントしている。
結果は棄却
勿論こんな訴えが認められるようなことはなく、損害を証明することができなかったということで棄却されるに至った。
事例②ピクルスで火傷事件
1999年。
テネシー州のマクドナルドにて夫婦の奥さんの方がハンバーガーを食べていた時の事「食べている最中に熱々のピクルスがバンズから零れてしまい、それが顎に当たったことで火傷を負った。」という理由で訴訟が発生。
奥さんからの要求金額は11万ドル(約千百万円)
さらにこれに加えて、火傷した奥さんの夫も1万5千ドルの慰謝料を要求しました。
火傷していない夫に対する慰謝料とは?
奥さんの火傷によって、奥さんからのサービスが受けられなくなった精神的な苦痛による訴え……との事らしい。
結果は和解
最終的におよそ2年をかけて和解した夫婦とマクドナルド。
結果的に金銭的な支払いは行っていないとのことだが、なにかしらのサービスはあった模様。
事例③キャラクターパクっただろ事件
3つ目はマクドナルドのキャラクターに対しての訴訟。
アメリカの子供向けテレビ番組のプロデューサーが「マクドナルドは我が番組からキャラクターを盗作している。」と主張。
マクドナルドの「マックチーズ市長」のことだけど……皆知ってる?
あのピエロ以外全然わからない。
おおっ!これは似て……似て…るか?
両方とも巨大な頭と「市長」という設定が同じ。ってことが主張理由らしい。
結果はH.R.Pufnstufの勝利
訴えは見事に通り、マクドナルドは100万ドルの支払いとCMの放送中止を命じられることとなりました。
伝説のステラ事件
最後に紹介するのはアメリカ史上最大の珍事件「ステラ事件」です。
時は1992年4月。
ニューメキシコ州アルバカーキのマクドナルドに訪れた「ステラ・リーベック」氏によって起こりました。
コーヒーを零したことによる火傷
孫と共にマクドナルドに訪れたステラ氏はドライブスルーで「ホットコーヒー」を注文し、駐車場で飲むことにしました。
しかしホットコーヒーに砂糖を入れようとしたステラ氏は、膝の間に挟んでいたコーヒーを零してしまい、火傷を負ってしまいました。
えっ…まさかこれで……
すぐさま病院へ向かったステラ氏ですが、患者で溢れる病院にたらい回しにされたことで火傷が重症化し、入院と通院を余儀なくされました。
このため、ステラ氏の娘さんは介護のために仕事を辞める羽目になったそうです。
医療費はなんと100万円!?
健康保険が存在しないアメリカは医療費が莫大です。
入院と通院合わせて100万円近い支払いが必要になったステラ氏はとある決断をすることにしました。
「そうだ。マクドナルドを訴えよう」……と。
実はめちゃくちゃ熱かったコーヒー
しかしたかがコーヒーで大火傷をするのもおかしなこと。
論点は「コーヒーの温度が高温過ぎたのではないか?」というところに置かれた。
結果
マクドナルドのコーヒー:82~88℃
一般的なコーヒー :72~77℃
なんとマクドナルドの方が10℃近くも高温であることが判明した。
さらに「コーヒーが熱すぎる」という苦情が過去に約700件も寄せられていたことも判明した。
マクドナルドに80%の過失
ステラ氏が火傷を見せたことでステラ氏に有利に進んだ裁判は、
最終的にマクドナルドに80%、ステラ氏に20%の過失があるとして終了した。
マクドナルドはステラ氏に16万ドルの填補賠償額の支払いと、懲罰的損害賠償額として270万ドルの支払いを命じられた。
これは、日本円にして約3億円という金額だ。
しゃ……しゃんおく?コーヒー零して3億拾ったってか!?
以降マクドナルドはコーヒーの温度を落としました。
ステラ賞の創設
この事件を受けて誕生したのは「ステラ賞」です。
ステラ賞とは「その年で最も馬鹿げた訴訟に与えられる賞」です。
非常にコーヒーが熱かったことまで民衆が認識していたかどうかは不明ですが、「自分でコーヒーを零してマクドナルドを訴えた人」という形では広まっています。
※日本からのノミネートは現在ありません。
訴訟合戦は終わらない
ステラ賞という賞があることでわかるように、訴訟はアメリカ国民にとって一種のエンターテイメントにもなっています。
善悪については賛否両論ありますが、今後もこの流れが変わることはないでしょう。
チーズが入ってた事件、ピクルスで火傷事件、キャラデザパクリ事件、コーヒー零して火傷事件、紹介しましたが、アメリカの珍事はまだまだありますので今後も紹介していく予定です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました。
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