日本の授業で取り扱うことを禁止されている学問を知っているかな?
名を「地政学」
第二次世界大戦にて敗戦した日本が、今後再び力をつけることがないようにと、アメリカが禁止した学問だ。
しかし地政学とは経済や世界を知るうえで非常に有益な情報が詰まった学問であり、これを知っていると知らないとでは、ニュースで得られる情報量が段違いとなる。
グローバル化が叫ばれる昨今において、「英語」などの外来語に注目する若者が増えているが、「世界の動向」についての知識を得ようとする者は未だ少ない。
この記事では地政学の初歩と、最初に読むべき一冊を紹介しようと思う。
興味があるなら是非とも見て行ってくれ。

「禁止されている」とか言われるとワクワクするよね!
そもそも地政学って何?
地政学とは何か?
実はそれには様々な答えが存在し、一概にこうだと言えるわけではない。
ただ、大まかに言うのであれば、
『国家の思惑と動向』について学ぶ学問だと言える。
ピンと来ないって?…まぁそうだろう。
しかし悪い事じゃあない。私だって最初は「???」という感じだったのを覚えている。
しかし学び始めてみると、意外と入りやすくてなにより面白い。
さて、話を戻すが「国家の思惑と動向」とはつまり「この国は何を目的にしているのか?次に何をしようとするのか?」ということだ。
目的や動機がわかれば次にとる行動も予測でき、それに合わせて世界経済がどう動いていくのかを知ることができる。
株式投資は勿論の事、「オイルショック」のような事態に対しても先んじて行動することができるようになるということだ。

トイレットペーパーの確保に走れ!笑
思惑とは何か?
国の最終的な思惑は「自国の繁栄」である。
反映するには「金、土地、資源、人」など様々な物を調達する必要があり、それを各国がいかにして得ようとするかが焦点となってくる。
例え①ロシア
・ロシアは最北にある大国だ。
・巨大な土地を持っている。
・しかしその殆どは極寒の大地で資源に乏しく、北は北極に阻まれているため海にも出ずらい。
・そんなロシアの思惑は「南に領土を拡大すること」だ。(南下政策)
・だからこそその進路を阻む「トルコ」などとは頻繁に小競り合いが起きている。
・日本ではあまり知られていないが2014年にロシアの武装集団が「ウクライナのクリミア」を占領してしまう事件も起きている。
⇒これは自国と接するウクライナを西側諸国との境界線(バッファーゾーン)とするために起こしたと予測できる。
例え②アメリカ
・アメリカはユーラシア大陸から海で隔てられた位置にある。
・しかも、アメリカ以外の「カナダ、メキシコ、ブラジル」などの国はアメリカと張り合えるほどの力はなく、南北アメリカ大陸は実質アメリカの領土であるといっても過言ではない。
・故に陸上から攻めてくる敵はいないため、陸上の戦力を増強する必要はなく、海と空のみを強化すればいい。
・そうすることで世界中の海を掌握し、各国の貿易に影響を与えることで世界を都合よく動かしてきた。「世界の警察」
・これからもアメリカは陸上に力を入れることはなく、対外に対してのみリソースを割いていくだろう。
(近年ではインドア傾向にもあるが…)
上記2つの例えは非常に簡単な物ではあるが、この情報を知っているのと知らないのとでは、得られる情報の質が全く異なる。
地政学=戦争学…などと呼ばれていた時代は確かにあるかもしれないが、今やこれを知らずして「グローバル化」と叫ぶ程滑稽なこともない。
最適な一冊
ここまで読み進めてくれた興味ある諸君におすすめな一冊はこちらだ。
奥山真司さんの「サクッとわかるビジネス教養 地政学」
地政学については私もまだまだ詳しくはないが、入門にはこの本が最適だと断言できる。
最初に私が地政学を学んだのはYouTubeだった。
幾つかの長い動画を見た後に、興味が膨らんで色々な本に手を出していったわけだが、もしもこの本に最初に出会っていたならば、最初の動画の数時間と入門書選びに時間を費やすこともなかっただろう。
(残念なことにその時には既に幾つかの本を読んでいた)
それほど完成度の高い入門書だ。
しかもフルカラーで図の説明が大半であることからめちゃくちゃ読みやすい!
本当にこれさえ読めば、どんどん情報を吸収できるようになるため、情報社会に生きる上で読んでおかなければ損と言える一冊だと思う。
発売された時期も2020年であることから情報としてもさほど古くないこともポイントだ。
今読み返してみても、記載内容と各国の状況に大きく変化はないため、人によっては即座に使える情報もあるだろう。
まとめ
地政学については以上だ。
もっと詳しく解説してもいいのだが、正直ネットや動画を検索する時間があるならこの本を読んだ方が絶対に勉強になるし時間短縮にもなるため、ここで解説してもあまり諸君のためになるとは思えなかった。
因みに「もっと地政学について詳しく学びたい!」という方には以下をおススメする。
「外交」
とてもシンプルなタイトルの本だが、これは国が発行している書籍であり現在はVOL65ということで定期的に発行されている。
別にVOL1~読む必要はないため、最新のものと気になるタイトルがあったら読んでみるといい。
私だって定期購読しているわけではないが、一つ二つ程読んでおくだけでかなり世界の見方が変わってくるはずだ。(一冊は結構薄い)
因みに私は中東の問題に非常に興味を持った口だ。
首都エルサレムと宗教と貿易と経済戦争。その深さと「神のいたずらか!?」とも思える状況にはじわりと汗が噴き出したものだ。
といったところで本日は以上とする。
ここまで読んでいただいた方々には心からの礼を述べたい。
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